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過疎

私は,兵庫県のとあるちいさな町で育った.

両親の住む実家もあったが,

その町には私を可愛がってくれる祖父母が住んでいて,学校が終わったらずっと祖父母宅にいた.

 

そこには私が知らなくても

「あらあ,おっきなったねえ」

と言ってくるおじいちゃんおばあちゃんがいっぱいいる.

今でもおっきなったねえと言われるけど,知ってた人はちょっとずつ少なくなっている.

自分自身も今関東にいて,祖父母がこの春は両方とも入院しているのでその町の我がふるさとは随分寂しい状態だと思う.

昔,そんな状況になりかけた時はどうして私の両親は面倒を見てあげないのとか思ったこともあったけれど.今はそのことを思わなくなった.理解している.それは寂しい意味ではなくて,自分でなんとかしたいなという方向に変わりつつあるからだと思う.

理解したのは私の母は,私が知らない田舎の大変さがわかっているんだということ.多分田舎にいたときから都会の雰囲気に憧れがあって,今やっとそれが叶ったので,その生活を手放すことを考えたくないのだ.

田舎で幸せに,しかし社会ともしっかりと関わって生きることはできないのだろうか.

技術の発達した今だからこそ,そういうことが支援できるのではないか.

別に田舎だけに閉じこもる必要もないし.

自分にとって大事なものを手ばなさないようにというか,誰でも手放したくはないと思うのですが,

手放さなくてもすむような,そんな世の中をつくっていきたいです.